『迷子』2023年の歩み(その2)

台本・楽曲検討のワークショップ

昨年8月の終わり頃からポツリポツリと和音さんの楽曲が上がりはじめました。
最初に送られて来たM1を聞いて「うわぁ、こう来たか!」と私が想像だにしなかったアプローチにワクワクが止まらなかったのを思い出します。
その後もラインでやり取りしながら、我儘を沢山言わせていただき、少しずつ全貌が見えはじめた9月。
残暑というよりはまだまだ夏本番という暑さの中、台本と楽曲検討のための4日間のワークショップを行いました。

決定している出演者のみなさんや、WSのみの助っ人エクストラのみなさん、そして「出演者募集」に応募して下さった2次オーデション的参加の方など、ボーダレスで始まったワークショップ。
垣根のない非常にフラットな雰囲気の中、充実した時間を過ごすことができました。

当初、前半2日間は歌稽古を予定していたのですが、みなさん準備万端で、初日から歌入で読み合せができ、予定より少し深いところまで足を踏み入れられそうな予感にときめきました。

ミュージカルは楽曲がその作品の世界観を決める
自分の頭の中だけで完結していた台本の世界に音楽が流れ込んでくる瞬間は、目の前の扉が開いて新しい世界に足を踏み入れる、とても刺激的で神聖な瞬間。
そして、台詞も歌も実際に人の声で聞くと、色々な感性が混じり合ってどんどん立体的になっていく。
見えなかったものが見えてくる…いや、きっと新しい何かが生まれるのですね。
沢山の驚きと発見…。

語感を活かすための音の変更など細かい修正をはじめ、やりながらヒントをいただき大きく構成を変えたりと、アイディアを出し合いながら作品の骨格が仕上がっていく…。
和音さんとのやりとりの中で、普段稽古場では聞けない和音さんの考えや想い、拘りのようなものを伺えたのもとても貴重でした。
こういう時間…もの作りには、とっても大切な時間だと思うけど、なかなかじっくりとはいかないのが現実。
本当に贅沢な時間でした。

今回は作曲の田中和音さんの他に、作品の総合的なアドバイザーとして小川美也子さんにも参加していただき、非常に具体的に検討箇所を指摘していただけたので、色々なことがクリアになりました。
美也子さんとは劇団時代からの長いお付き合い。
私の好き嫌い、良い点悪い点、得て不得手など、本当によく分かってくれているので最強のアドバイザー。

テーマになっている心の病気や、障害に関するフリー・ディスカッションもやることができました。
もともと私の近くにいる方をモデルにして書いた作品ですが、参加者の周りにもそういう方がいらして、色々なお話を聞くことができたことが、とても有意義でした。
何か特別なことのように思いがちですが本当にごくごく身近にある病気なんだと再確認。この作品を通して社会の認知度を高めていければと、上演する意義を改めて感じ背中を押された気がします。

こうして怒涛のように幸せな4日間が過ぎていきました。

その後、私はこのWSで感じたことを持ち帰り、稽古初日に向け台本の加筆修正作業に入り、昨夜、上演台本の第一稿を脱稿しました。
そして、実は来週から、再び5日間の事前WSが始まります。
事前WSはこれが最後。本稽古までの三ヶ月間、じっくり熟成するための良質の材料をお持ち帰りいただけるようプランニング中。
新たなる化学反応も楽しみです。

丁寧に積み上げていくことができる環境を与えてもらえて心から感謝しています。
本当に有難うございました

感謝感謝の
9月のWSにご協力いただいたメンバー(あいうえお順)
⼤根⽥ 岳 / 岡田静 / 織詠 / 市川喬之 / 齋藤 信吾 / ⽩柳 光 / 坪田美澪 / 福間むつみ / 古城⼾美穂 / 山崎佳美
スタッフ:田中和音 / 小川美也子 / 佳田亜樹

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